ピアノを始めたばかりで、どのようにして上達するかを考えている方々へ、楽しく練習できる有名なピアノ曲をご紹介します。
ピアノの練習曲集に取り組むことは重要ですが、多くが単調でつまらないと感じることもあります。
今回は、そんな練習も楽しく感じられる曲を選んでみました。
初心者に適したピアノ曲の特性
ピアノを始めたばかりの方には、演奏しやすく、ピアノに慣れることが重要です。
、以下の特性を持つ曲が初心者には適しています。
楽譜の読みやすさ
初心者向けのピアノ曲を選ぶ際は、シンプルで読みやすい楽譜が最適です。
主に四分音符や八分音符で構成された楽譜は理解しやすく、これをマスターすることで徐々に複雑な楽譜にも挑戦できるようになります。
まずは、基本的な楽譜から始めてみましょう。
曲の長さ
練習の際は繰り返し演奏することで上達が早まります。
ページ数が少ない曲は覚えやすく、繰り返し練習することで曲を完成させやすいです。
短い曲を何度も演奏することで、自然と技術が向上していきます。
両手での演奏のしやすさ
ピアノは基本的に両手を使用して演奏します。
初心者が楽譜を選ぶ際は、右手と左手が独立して単純なリズムで構成された曲が適しています。
四分音符を基本とした楽譜は、両手での協調を学びやすく、演奏しやすいです。
実際に楽譜を見て、演奏できそうと感じる曲を選んでみましょう。
クラシックのおすすめピアノ曲
多くのピアノ初心者は、クラシックのピアノ曲が演奏できるかどうか疑問に思うことがあるでしょう。
しかし、実は初心者でもアプローチ可能なクラシック曲はたくさんあります。
ここでは、練習にも最適なピアノ曲をいくつかご紹介します。
J.S.バッハ：平均律クラヴィーア第1巻 No.1 プレリュード
この曲は、J.S.バッハによって鍵盤楽器のために作曲された非常に有名な作品です。
初心者に推薦される理由の一つは、両手を同時に使う箇所がほとんどないため、演奏がしやすいことです。
左手と右手が交互に動く構造であり、譜読みがしやすく練習に適しています。
また、短い曲なので、何度も繰り返し練習することが可能です。
メロディは、演奏する楽しさを提供してくれます。
エリック・サティ：ジムノペディ第1番
エリック・サティのこの曲は、右手と左手が同時に動くため、両手の協調を鍛えるのに適しています。
右手は単音のメロディを奏で、左手はシンプルな和音を伴います。
遅いテンポのため、手の動きを同時にコントロールする練習に最適です。
この曲は初心者でも取り組みやすく、練習曲としても役立ちます。
ショパン：ワルツ イ短調 遺作
「初心者でもショパンを弾ける？」と疑問に思うかもしれませんが、ショパンの作品の中には非常にアクセスしやすいものもあります。
特に「ワルツ イ短調 遺作」は、譜読みがしやすく、演奏が容易な曲です。
左手で和音を弾きつつ、旋律を右手で奏でますが、和音は全て四分音符で構成されており、リズムが取りやすいためです。
シンプルでありながら、ショパンの曲を演奏できる喜びを味わえることでしょう。
中級者向けピアノ曲の特徴
「もう簡単な曲はすぐに弾けるようになった」と感じている中級者の方々には、さらに技術を磨くために少し難易度の高い曲に挑戦してみることをおすすめします。
中級者向けのピアノ曲には、技術と表現力の向上を目指せる特徴があります。
独立した左右の旋律を弾く曲
初心者時代には右手でメロディを担い、左手が伴奏をする曲が多かったかと思いますが、中級レベルになると左手も旋律を奏でる役割を担う曲が増えてきます。
これにより、両手が独立して動く能力が求められ、より複雑で表現豊かな演奏が可能になります。
左手が単なる伴奏にとどまらず、旋律にも関与することで、演奏の幅が広がり、より音楽的な深みを追求できます。
スケール（音階）を活用した曲
中級者向けの曲では、スケールが多用されることが一般的です。
「ドレミファソラシド」といった音階を基にした動きは、指の独立性を高め、速いパッセージの演奏を容易にします。
スケールを駆使した曲は、テクニックだけでなくリズム感や速度感を鍛えるのにも最適です。
練習曲集にはスケールを専門にしたものもありますが、実際の楽曲に取り組むことで実践的なスキルが身につきます。
ゆっくりと弱く弾く曲
音楽表現を深めるためには、ゆっくりと弱い音で弾く練習が不可欠です。
速くて力強い曲では勢いで演奏できる部分もありますが、ゆっくりと弱い演奏は技術的な正確さが求められ、一音一音に意識を向ける必要があります。
これにより、楽曲のダイナミクスを細かくコントロールする能力が育ち、表現力が豊かな演奏が可能になります。
曲によっては、徐々に音量を小さくするなどの指示があり、これを実現することで楽曲の感情表現の幅が広がります。
これらの特徴を持つ曲に挑戦することで、中級者の皆さんは更にピアノ演奏の技術を磨き、音楽的表現の深みを増すことができます。
クラシックのおすすめピアノ曲〜中級者向け〜
クラシックのピアノ曲は、中級者にとって技術と表現力の向上に最適な練習材料です。
単に楽譜を読むだけでなく、演奏に深みと感情を加えることが求められるため、中級者の皆さんには特におすすめの選曲をご紹介します。
J.S.バッハ：インヴェンション 第1番
この曲は、バッハが音楽教育のために作曲したもので、右手と左手が独立して旋律を奏でることを練習できます。
初見ではシンプルに見えるかもしれませんが、各手が独立して動くことで演奏の複雑さが増します。
表現力を高めるためにも、この曲は中級者には非常に有益です。
モーツァルト：ピアノソナタ K.545 第1楽章
この曲は、モーツァルトの明るく親しみやすいメロディが特徴です。
技術的にはスケールや指の回転を駆使する必要があり、繰り返し練習することでこれらの技術が自然と身に付きます。
転調や曲調の変化が多いため、表現の幅を広げる絶好の機会となります。
ドビュッシー：月の光
この曲は、繊細で詩的な表現が求められるため、演奏技術だけでなく感情の込め方を学ぶのに適しています。
ゆっくりとしたテンポで弱い強度で弾くことが求められ、その美しさを損なうことなく演奏することは、技術的にも挑戦的です。
盛り上がる部分もありますが、主に繊細なタッチが求められるため、中級者の感受性を育てるのに役立ちます。
まとめ
ピアノの練習曲集に取り組むことは技術向上に直結しますが、クラシックの曲を実際に演奏することで、演奏がより楽しく感じられ、自然と技術が身についていきます。
特に有名なクラシック曲を演奏することは、練習のモチベーションを高め、継続的な向上を促します。
楽しみながら技術を磨き、音楽の深い理解を目指しましょう。
